40代からの家計見直し計画

借金・自己破産はキャリアに悪影響が出ることも リボ払いの利用は計画的に

お金・資産のこれから

クレジットカードで買い物をするときは、1回払いを基本にすると良いでしょう。手元にお金がないときにどうしても必要なものがある場合は、手数料がかからない「ボーナス1回払い」を利用するようにして、リボ払いは避けるというのもひとつの考え方です。

【ライタープロフィール】大西 勝士

クレジットカードで買い物をするときに、リボルビング払い(リボ払い)を使いすぎていないでしょうか。

リボ払いは、クレジットカードの支払方法のひとつです。リボ払いを利用すると毎月の支払い額を抑えられますが、買い物代金が安くなるわけではなく、むしろ総支払額は増えてしまいます。そのため、仕組みを理解しないでリボ払いを多用すると返済が困難になり、ライフイベントに影響が出るかもしれません。借金がかさんだり、自己破産にまで陥ったりすると、仕事やキャリア形成にまで大きな影響が出てしまいます。

今回は、リボ払いの仕組みやメリット・デメリット、使いすぎてしまったときの対処法について解説します。

カード利用者の3割超が「使いすぎ」を心配

日本クレジット協会の調査によると、クレジットカードについて心配・不安なことについて「後払いのため使いすぎが心配」と回答した人は、全体の3割を超えています。

一般社団法人日本クレジット協会「令和元年度クレジットに関する消費者向け調査結果報告書(令和元年11月)|2.クレジットカードについて心配・不安なこと」の情報を基に作図

また、「支払いが長期になると管理できなくなりそうで心配」と回答した人も11%います。多くの人がカードの盗難・紛失、情報漏えいを心配していますが、使いすぎや管理について不安を感じる人の割合も多くなっています。

この調査結果から、クレジットカードは現金がなくても買い物ができて便利ではあるものの、使いすぎや管理に不安を感じる人も一定割合いることがわかります。

クレジットカードは「一括払い」「ボーナス払い」「リボ払い」など、複数の支払い方法が用意されており、その仕組みが理解できていないことが、心配または不安と感じる要因のひとつだと考えられます。

リボ払いの仕組み

リボ払いとは、クレジットカードの利用金額や件数に関わらず、毎月一定額を支払う方法です。あらかじめ毎月の支払い額を設定しておくと、支払い残高がなくなるまで、金利とともに毎月一定額を支払う仕組みになっています。たとえば、リボ払いで毎月の支払額を1万円に設定すると、1万円を超える高額の買い物をしても月々の支払いは1万円になります。

リボ払いは分割払いと似ていますが、リボ払いと分割払いは支払回数に違いがあります。分割払いは「3回払い」など、カードで買い物をするときに支払い回数を選び、その回数で分割して代金を支払う仕組みで、手数料は別途負担します。これに対して、リボ払いは毎月一定額を返済する仕組みで、支払い回数は決まっておらず、残高がなくなるまで支払いは続きます。

カード会社によっては、1回払いで支払った後にリボ払いに変更することも可能です。ただし、リボ払いは利息が発生するので、計画的に利用することが大切です。

リボ払いの代表的な支払い方法

リボ払いには、主に以下2つの支払い方法があります。

定額方式

定額方式とは、支払い残高に関わらず毎月一定額を支払う方式です。たとえば、リボ払いの支払い額を「毎月1万円」に設定しておけば、大きな買い物をして支払い残高が増えたとしても、毎月1万円ずつ支払うことになります。
リボ払いは毎月の支払い額が固定されるので、収支管理がしやすいのが特徴です。ただし、毎月の支払い額が少ないと支払い残高がなかなか減らず、支払い期間が長期化するおそれがあります。

残高スライド方式

残高スライド方式とは、支払い残高に応じて毎月の支払い額が変動する方式です。たとえば、支払い条件が以下のように決まっているケースについて確認してみましょう。

支払残高10万円未満:毎月の支払額1万円
支払残高10万円以上20万円未満:毎月の支払額2万円

このケースでは、支払い残高が10万円未満のときは毎月1万円を支払いますが、ある月に大きな買い物をして残高が10万円を超えると、毎月の支払い額が2万円にアップする仕組みになっています。
定額方式と残高スライド方式のどちらを採用しているかは、カードの種類によって異なるので、リボ払いを利用する場合は支払い条件を確認しておきましょう。

リボ払いのメリット

リボ払いは毎月の支払いが一定になるため、収支管理がしやすいのがメリットです。カードの1回払いで高額の買い物をすると、まとまった金額が1度に引き落とされます。そのため、口座残高をしっかり管理しておかないと、残高不足で支払いができなかったり、生活に支障が出たりする恐れがあります。
その点、リボ払いであれば、月によって支払い額が大きく変動しないので、口座から引き落とされる金額を用意しやすいでしょう。また、「どうしても購入したい商品・サービスがあるが手元にお金がない」という場合も、リボ払いを利用すれば購入できます。

リボ払いのデメリット

リボ払いのデメリットは以下の2つです。

利息が高い

リボ払いは利息が高く、適用金利は年率15%程度です。低金利の状況が続いていることを考えると、年率15%の利息は非常に高いと言えるでしょう。
具体例として、リボ払いの利用金額10万円、月々の支払額1万円(元金)、手数料率(実質年率)15%の場合の返済シミュレーションは以下のとおりです。

利用金額(元金)

100,000円

支払手数料

6,660円

支払総額

106,660円(うち手数料6,660円)

支払回数

10回

1回払いなら支払い金額は10万円のみですが、リボ払いにすると利息が6,660円かかり、支払い総額が増えてしまいます。

支払期間が長期化する恐れがある

リボ払いは毎月の支払額が一定であるため、リボ払いを多用して支払い残高が増えると、支払い期間が長期化する恐れもあります。支払い期間が長くなるほど、手数料(利息)の負担が増えるので注意が必要です。

リボ払いを使いすぎてしまったときの対処法

クレジットカードで買い物をするときは1回払いを基本にして、リボ払いは極力利用しないようにしましょう。リボ払いは毎月の支払額が一定になりますが、買い物代金が安くなるわけではなく、支払いを先延ばしにしているに過ぎません。

もしリボ払いを使いすぎてしまった場合は、まず利用明細書で支払い残高を把握しましょう。リボ払いでは、支払い残高に対して高額の利息がかかります。リボ払いの途中でも支払い残高の一部または全部を返済できるので、少しでも支払い残高を減らして手数料を節約することが大切です。

クレジットカードの種類によっては、初期設定がリボ払いになっていることがあるので、新たにクレジットカードを作るときは支払い方法を確認しましょう。

リボ払いがキャリア形成やライフイベントに与える影響

「毎月の支払額が一定になる」という理由で安易にリボ払いを利用すると、あとからライフイベントに影響が出てくるおそれがあります。リボ払い中に仕事を辞めることになれば、一時的に収入がなくなるので、返済が難しくなるかもしれません。

リボ払いは支払い残高が増えるほど手数料負担が重くなり、支払い期間が長期化するため、なかなか貯金まで手が回りません。転職や起業などに挑戦したいと思っても、まとまった貯金がないと一時的な収入減に対応できないため、思い切って挑戦しにくくなります。また、結婚や出産、マイホーム購入などのライフイベントにも影響が出ますし、老後資金を準備することもできません。仕組みを理解しないまま軽い気持ちでリボ払いを利用すると、人生が台無しなる恐れがあります。

クレジットカードは1回払いを基本にしましょう

リボ払いに限らず、魅力的な話、便利なツールを新たに利用する時は、十分に勉強してから取り組むようにしましょう。また、クレジットカードで買い物をするときは、1回払いを基本にすると良いでしょう。
手元にお金がないときにどうしても必要なものがある場合は、手数料がかからない「ボーナス1回払い」を利用するようにして、リボ払いは避けるというのもひとつの考え方です。

ライタープロフィール

大西 勝士

2級FP技能士・AFP

フリーランスの金融ライター。会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て、2017年10月より現職。10年以上の投資経験とFP資格を活かし、複数のメディアで執筆しています。